ソフトバンク、そして日本の企業体質はいかに

昨日10/28にBloomberg社からPepperに関する記事が発表された。その記事にはソフトバンクグループの開発した

ペッパーは、面白いが実用的ではない日本製ヒト型ロボットとして、ホンダのアシモとソニーのキュリオの仲間入りしそうだ。

というコメントがされていた。その理由について、技術的な難しさというよりは、ソフトバンクグループの経営陣の意思決定のまずさにあったと書かれている。

ペッパーの一体何がダメだったのか、それについてはあまり詳しく言及されてはいないが、結局のところ、

「目に見える生活空間でのロボットの普及」

は実現しなさそうということであった。

一体ソフトバンクグループに何があったのだろうか。

実はペッパーの開発を最初に始めたアルデバラン社という企業があった。東洋経済(2104年6月)の記事によると、この企業の株の過半数が、数年前にはソフトバンクグループに移っている。そしてソフトバンクグループの孫社長と、アルデバラン社のメゾニエCEOは意気投合し、将来のロボット開発の方向性について語ったとされている。その後ソフトバンクグループはアルデバラン社を買収し、現在のSoftbank Roboticsという会社を立ち上げ、新たな社長を据えて新たな道を歩み始めたのであろう。しかしながらBloomburgの記事によれば、最初は会社の中心部にメゾニエ氏を含めた元アルデバラン社の人たちが携わっていたが、だんだんとそこに変化が訪れていったという。両社の文化はかみ合わず、ソフトバンクグループとしては経営がうまくいかずに戸惑ったのであろう。
そしてソフトバンクグループは

「言語や視覚、音声からの感情分析など重要部分の多くを外注し、アルデバラン出身社員を開発の中心から外し」

てしまった。

さらにはメゾニエ氏さえも会社から去ることになったという。最初は開発方針が一致しているということで買収されたアルデバラン社であったが、その幹部たちは結局のところ、経営方針の違いによって離脱させられてしまったのである。

そしてその結果が、今回のようなペッパーの失敗となったのである。本来ならペッパーが家庭用として普及し、今頃ペッパーがもっと日常にあふれていたかもしれないが、こういう残念な結果となってしまった。ソフトバンクグループは経営方針を柔軟に変更させずに、メゾニエ氏をはじめとするロボット開発に欠かすことのできない優秀な人材を手放すことになってしまったということである。

日本の文化と外国の文化に相容れない側面があるのは百も承知であるが、それでも今回のような文化の衝突による分裂は本当に残念でならない。日本の企業がグローバルに活躍しずらくなっている理由の一つに、こうした文化による違いが大きく関係していると私は考えている。会社の方針として決まっている文化という名のルールを、守らずにはいられない。そうしたルールに反対する人たちを阻害してしまう。そういう日本の柔軟性のなさが日本の発展を妨げているのである。

今回の出来事は、ただペッパーのロボットとしての失敗云々の話として語られるのではなく、ソフトバンクグループの企業としての在り方を考え直すべききっかけとしてとらえるべきではないか。もちろんソフトバンクグループに限らず、日本の企業はもっとグローバルに寛容な企業になるべきであり、企業体質そのものの変革が急務なのではないかと思う。
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